多肉植物の育て方と選び方完全ガイド | 日本のガーデニング
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多肉植物の育て方と選び方完全ガイド | 日本のガーデニング

11/7/2025, 1:56:11 PM

多肉植物の基本的な育て方から品種選びまで徹底解説。初心者にもわかりやすい手順で美しい多肉植物ガーデンを育てる方法をご紹介。

Table of Contents

多肉植物は水分を蓄える能力を持つ植物の総称で、乾燥した環境に適応しています。主な特徴として水分を蓄える組織を持つ、乾燥に強い、成長が比較的遅い、多種多様な形状と色彩、手入れが簡単などがあります。人気の品種にはセダム、エケベリア、アロエ、カランコエ、ヒワレンサボテンなどがあり、葉多肉、茎多肉、根多肉に分類されます。多肉植物を育てるには日当たりの良い場所で直射日光は避け、水はけの良い土を使用し、土の表面が完全に乾いてから水を与えることが重要です。増やし方は葉挿し、茎挿し、株分け、種まきなどがあり、春と秋が植え替えの適切な時期です。主な病害虫にはカイガラムシ、ハダニ、すす病、根腐れがあり、適切な予防と対処が必要です。

Question

Answer

多肉植物はどれくらいの頻度で水をあげればよいですか?

土の表面が完全に乾いてから水を与え、季節によって7〜14日に1回程度が目安です。

多肉植物にはどんな土が最適ですか?

水はけの良い土が不可欠で、赤玉土、鹿沼土、パーライトを配合したものが理想的です。

多肉植物の葉挿しの方法を教えてください。

健康な葉を根元から優しく外し、1〜3日間乾燥させてから用土に浅く挿します。

多肉植物の葉が黄色くなる原因は何ですか?

過湿または日光不足が主な原因で、水やりを減らし日当たりを改善すると改善します。

多肉植物にはどれくらいの日光が必要ですか?

日当たりの良い場所を好みますが、直射日光は避け、室内では南向きの窓辺が理想的です。

多肉植物の基礎知識:特徴と種類

多肉植物とは

多肉植物は水分を蓄える能力を持つ植物の総称です。乾燥した環境に適応するために、葉や茎に水分を蓄える特徴があります。

多肉植物の主な特徴

  • 水分を蓄える組織を持つ
  • 乾燥に強い
  • 成長が比較的遅い
  • 多種多様な形状と色彩
  • 比較的手入れが簡単

人気の多肉植物種類

品種名

特徴

育てやすさ

セダム

ロゼット状の形が美しい

★★★★☆

エケベリア

ロゼット状で多肉質

★★★★☆

アロエ

薬効としても有名

★★★★☆

カランコエ

花が美しい

★★★☆☆

ヒワレンサボテン

小さくて可愛らしい

★★★★★

多肉植物の分類

  • 葉多肉:水分を葉に蓄える(例:セダム、エケベリア)
  • 茎多肉:水分を茎に蓄える(例:サボテン、ヒワレンサボテン)
  • 根多肉:水分を根に蓄える(例:カランコエの一部)

多肉植物の選び方

初心者は以下の点に注意して選びましょう:

  • 育てやすさ:ヒワレンサボテンやセダムなどは比較的育てやすい
  • 環境:室内か室外か、日当たりの条件を考慮
  • サイズ:大きくなる品種と小さく育つ品種がある
  • 見た目:好みの形や色を選ぶ

適切な場所と土選びのポイント

多肉植物に適した場所

  • 日当たりの良い場所を好むが、直射日光は避ける
  • 室内では南向きの窓辺が理想的
  • 温度は15-25度が最適
  • 通風が良い場所を好む

季節ごとの配置のポイント

季節

配置のポイント

春・秋

屋外の半日陰が理想的

直射日光を避け、風通しの良い場所に

凍結しない室内に移動

土選びの基本

多肉植物には水はけの良い土が不可欠です。

  • 水はけが悪い土は根腐れの原因に
  • 市販の多肉植物用土を使うのが簡単
  • 自作する場合は鉢底石を必ず使用

理想的な土の配合例

材料

配合比率

特徴

赤玉土(小粒)

5割

基本的な土壌材

鹿沼土(小粒)

3割

水はけと保水性のバランス

パーライト

2割

軽くて水はけが良い

鉢の選び方

  • 鉢底に穴があるものを選ぶ
  • サイズは根元に合わせる(余裕を持たせすぎない)
  • 素焼き鉢やプラスチック鉢どちらでも可
  • 大きな鉢は水のやりすぎに注意

水やりと肥料の与え方

水やりの基本

  • 土の表面が完全に乾いてから水を与える
  • 鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与える
  • 水を与えたら余分な水は必ず捨てる
  • 葉に水をかけない(腐敗の原因に)

季節別の水やり頻度

季節

水やり頻度

注意点

7〜10日に1回

成長期のため多めに

10〜14日に1回

高温で蒸発が激しい

10〜14日に1回

徐々に与える量を減らす

2〜4週間に1回

生育休止期は最小限に

肥料の与え方

  • 生育期(春〜秋)に月に1回程度与える
  • 冬は与えない
  • 液体肥料は薄めて使用(規定の半分程度)
  • 緩効性肥料は3〜4ヶ月に1回

肥料の種類と特徴

種類

特徴

おすすめ用途

液体肥料

即効性がある

生育期の追肥

緩効性肥料

長期間効果持続

元肥として

有機肥料

自然成分

環境を優先する場合

ケミカル肥料

バランス良い成分

一般的な多肉植物用

肥料を与える際の注意点

  • 必ず土が乾いた状態で与える
  • 濃度は薄めに与える(規定の半分〜2/3)
  • 葉に肥料がかからないように注意
  • 肥料焼けを避けるため、少量から始める

増やし方と植え替えのタイミング

増やし方の種類

  • 葉挿し:葉を切り取り、乾燥させてから土に挿す
  • 茎挿し:茎の部分を切り、乾燥させてから土に挿す
  • 株分け:根元から分けて別の鉢に植え替える
  • 種まき:種をまいて発芽を待つ(時間がかかる)

葉挿しの手順

  • 健康な葉を根元から優しく外す
  • 1〜3日間乾燥させて切り口を癒やす
  • 用土に浅く挿すまたは表面に置く
  • 直射日光を避け、風通しの良い場所で管理
  • 数週間〜数ヶ月で発根・発芽

植え替えの適切な時期

時期

理由

春(3〜5月)

成長期のため根付きが良い

秋(9〜10月)

気温が下がる前に根付きを狙える

植え替えが必要なサイン

  • 鉢から根が出てくる(根詰まり)
  • 生育が停滞する
  • 葉の色が悪くなる
  • 土の劣化が目立つ

植え替えの手順

  • 新しい鉢と用土を準備する
  • 鉢底石を敷く
  • 株を優しく抜き、古い土を軽く落とす
  • 新しい鉢に土を入れ、株を中央に配置
  • 周囲に土を詰め、軽く押さえる
  • 水を与えずに1週間ほど置く

増やす際の注意点

  • 清潔な道具を使う(病害虫防止)
  • 切り口は必ず乾燥させる
  • 発根後は徐々に水やりを増やす

病害虫対策とトラブルシューティング

主な病害虫

害虫・病害

特徴

被害症状

カイガラムシ

白色や褐色の固い殻を持つ

養分吸収、葉や茎の変色

ハダニ

非常に小さく、網目状の巣を作る

葉に斑点、白化、萎縮

すす病

黒いカビ状の斑点

光合成阻害、葉の変色

根腐れ

細菌やカビによる根の腐食

株全体の萎れ、土からの異臭

予防対策

  • 環境の清潔さを保つ(周囲の枯れ葉を除去)
  • 適切な水やり(過湿を避ける)
  • 通気性を確保する
  • 新しく購入した植物は隔離して観察
  • 定期的に植物全体をチェック

害虫駆除方法

害虫

駆除方法

カイガラムシ

綿棒や歯ブラシでこすり落とす、アルコールで拭き取る

ハダニ

強い水洗い、専用薬剤散布、ネトル茶スプレー

アブラムシ

流水で洗い流す、天敵(テントウムシ)導入

病害の対処法

  • 根腐れ:根を清潔に洗い、腐敗部分を切除し、新しい土で植え替える
  • 葉枯れ:過剰な水やりを中止し、日当たりの良い場所へ移動
  • 白粉病:専用の殺菌剤を散布し、風通しを改善

よくあるトラブルと解決策

トラブル

原因

解決策

葉がしおれる

水分不足または根腐れ

土の状態を確認、適切に水やり

葉が黄色くなる

過湿または日光不足

水やりを減らし、日当たりを改善

成長が止まる

肥料不足または温度不適

生育期に薄い肥料を与える

徒長する

日光不足

日当たりの良い場所へ移動

薬剤使用の注意点

  • 必ず説明書をよく読んで使用する
  • 直射日光の下での散布を避ける
  • 換気をしながら行う
  • 他の植物への影響を考慮する
  • 使用後は数日様子を見る